2024年はフォーレのメモリアルイヤー
そして恒例の門下生の会は『フォーレを弾く』です。
わたしは『3つのノクターン 作品33の2番』を演奏します。
フォーレ 没後100年に書いたように
フォーレの作品は3つの時代に区分され
この作品は
1875年~1883年に作られているので
『初期』の作品です。
『初期』の作品の特徴は
ロマン派の影響の色が濃く出ていて華やかで、作品数も多く演奏される機会も多いのが特徴です。
ノクターンとは『夜想曲』と言う意味で
夜の雰囲気を叙情的に表現している曲です。
有名なのはショパンのノクターン作品9-2。
この曲のゆったりと美しいメロディーがノクターンの
イメージを代表しているような気がします。
曲の構成
3部形式(中の数字は小節数)
冒頭(1)~(12)
アンダンティーノ・エスプレッシーボ
フォーレらしい美しいメロディーがゆったりと流れています。
(13)~(73)
アレグロ・マ・ノン・トロッポ
テンポが急に速くなり
調も長調から短調に変わり
強弱の変化もめまぐるしく、冒頭の部分とは一転します。
気の緩む間もなく駆け抜けます。
(74)~(87)
アンダンティーノ・エスプレッシーボに戻ります。
メロディーがオクターブになり、伴奏形も
16分音符で出てくるので
冒頭と比べると少し
賑やかさが加わった感じです。
(88)~(91)
コーダ
中間部の激しいロ短調のモティーフが
ロ長調で出てきて
軽やかでPPPなので
優しく駆け抜けます。
演奏で気をつけること
冒頭のアンダンティーノ・エスプレッシーボは
表情豊かに、美しいメロディーを十分に歌って弾きます。
2声、3声に旋律が重なっているところがあるので
それぞれの旋律を単独で弾き
各声部を歌えるように。
同時にフォーレらしい和声の響きも味わうことを
忘れないようにします。
アレグロ・マ・ノン・トロッポは
左手が常に右手の上を行ったり来たりするので
(猫ふんじゃったのように)
早い時点で暗譜します。
鍵盤を見て弾かないと
左手が迷ってしまうで楽譜を見ている余裕がないからです。
暗譜を早い時期から実行するのは
最近わたしのブームで
おすすめの練習法です。
中間部は7ページにわたるので
沢山気をつける事があります。
まずは楽譜に忠実にミスタッチがないように
強弱も丁寧につけます。
大切な音にアクセントがついているので
16分音符に埋もれてしまわないように気をつけます。
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